2012年12月30日日曜日


熊本

http://www.youtube.com/watch?v=YOadeLKg4QA&feature=PlayList&p=4537766B075C1F6B&playnext_from=PL&playnext=1&index=27





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韓国レポート

 第二次大戦後、北緯38度線で分断されたユーラシア大陸東端、朝鮮半島の国。アメリカ合衆国やフランス共和国などと同じ民主主義という意味の「共和制」国家である大韓民国、民主主義の共和制と称する国家であっても、権力の移譲が行われず独裁化し実態として民主主義ではない朝鮮民主主義人民共和国の2国。

 先史→新羅→高句麗→百済→新羅による三国統一→渤海→後三国時代→高麗→朝鮮。李氏朝鮮として14世紀からは明、その後は清に服属、朝鮮半島をめぐる日清戦争の結果、下関条約により大韓帝国として初めて1897年に独立した。1910年の日本による韓国併合までは、専制君主国であった。日本の

 君主が存在しても民主主義(国民主権)であるグレートブリテン王国、オランダ王国、日本などは、国家は憲法や慣習で君主の権限を制限し、民主主義と両立させている。


4人の外国人が見た韓国併合前の朝鮮


・違い



37 日本・・・国会が二院制 
  韓国・・・一院制


46 日本・・・島国。 
  韓国・・・大陸とつながっている。 

47 日本・・・徴兵制がない。
  韓国・・・徴兵制がある。

48 日本・・・ほぼ単一民族で一つの国家を形成している。
  韓国・・・ほぼ単一の民族が、2つの国家に分断されている。

49 日本・・・韓国を支配していた時期がある。
  韓国・・・日本に支配されていた時期がある。
※ この意味を、日本人は「過去のこと」と忘れて、もしくは忘れようとしはいないか?この時期の影響が、韓国の中に色濃く残っている以上、日本人も忘れてはいけない。傷つけられた人が忘れた時、傷つけた方も忘れてもよい権利を得るのだ。

2012年12月29日土曜日

フォークランド紛争に思う


フォークランド紛争に思う(慶大名誉教授・気賀健三 昭和57年5月26日掲載)
2012.10.20 08:26 (1/3ページ)
英国支持の立場を表明せよ

 フォークランド諸島事件が不意に発生してから、今日まで日本の反応はどうであったか。イギリスが国連安全保障理事会にアルゼンチンの非を訴え、その占領軍の即時撤退の決議を要求したとき、政府は、これに賛成の一票を投じた。が、イギリスがアルゼンチンに対する経済制裁への同意を求めたとき、政府の態度は必ずしも明白ではなかった。

 現在にいたるまで政府の態度は、イギリス支持を明言してきたアメリカやEC諸国ほど、割り切ったものではない。イギリス支援の諸国の方針につけこんで、火事場泥棒のような行為をしないよう関係業者に注意を求めている程度であって、対アルゼンチンの経済制裁については、EC諸国と同調するところまでは踏み切っていない。

 イギリスからみれば、このような日本の態度はリップ・サービスのみで、実質的には模様ながめの態度と受けとられ、友好的信頼をえているとは思われない。一方、アルゼンチンからみれば、国際的に不利な立場に置かれていることもあり、日本の模様ながめには半分の期待をいだくだろうが、決してあてになる国とはみないであろう。

 日本にとって、地理的に非常に遠く政治的に特殊の関係を持っているわけではない島に関する紛争について、いずれの国の主張が是で、いずれの国のそれが非であるかを、割り切って断定することを得策と考えていないのかもしれない。

 しかし、領土の支配権をめぐる二つの国の争いは、もし紛争が大きくなれば国の命運にも響く問題である。その平和的解決が国連により試みられているというのであれば、これを見守るのは、政府にとって賢明な策かもしれない。が、現に両国の間に戦闘が交えられる事態を考えれば、日本は信義と公正の念をもって、侵略国アルゼンチンの反省を求め、イギリスの正義の戦いを支持する立場を表明すべきではないか。


国家主権の尊厳を守る行動

 というのは、今度の戦いは既往の経過はどうあれ、アルゼンチン側の一方的な武力行使による領土の占領である。その不当なることは、北方四島のソ連による占領、韓国による竹島の占領と何等かわるところがないからだ。政府は、この占領の不当に対し抗議はしたが、あえて国連に訴える能力を持たなかったし、武力で取りかえす力も意欲も喪失したままである。

 しかしながらイギリスが、大艦隊を派遣してフォークランドを包囲し、侵略という不法行為を絶対に許さぬという断固たる行動に出たことは、わが国にとって重要な教訓となる。しかも、フォークランド諸島の最終的帰属については、イギリスは必ずしも自国領有を固執せず、島民の意向の尊重を第一に考慮しての解決を求めていると伝えられる。

 イギリスはアルゼンチンの暴力の非を挙げ、自衛の措置にでた。これは戦争という大きな犠牲と経済的負担を超えて、イギリスの国家主権の尊厳を守ることの重要性を感じたからにほかならない。

 第二次大戦後の日本は、領土を侵されてもあえて抵抗せず、船や人が捕らえられても、すべて非はわれに在りといわんばかりの態度で、ひたすら釈放を待つに過ぎなかった。

 しかし、平素からわが領土、わが国民、わが権益が不法に侵されることのないよう、防衛の武力を用意しておかなければ、他国の侮りを招くことが多い。日本人が侮りを受けぬだけの自主独立の気力さえも失われることを、わたくしは憂える。

 この憂いは、フォークランド事件に対する日本の多数のマス・メディアの論説についても当てはまる。どの一つとしてイギリスの立場に賛成したものはなく、その立場は傍観的である。力に対して力をもって報いるのでなく、平和的解決を望むという当たり障りのない文章ばかりだ。

 暴に向かって暴をもって報いることを、わたくしは好むものではない。が、国際間の紛争において、国に武力の備えがあり、不当の侵略に対して防衛する用意と気力を持つことは何よりも大切であることを知らなくてはならぬ。


平素の信用の大事さを知れ

 日本国憲法に平和憲法の名をつけ、戦力不所持を礼賛するひとたちは、他国の信義と公正の念に信頼して日本の平和と安全が守られると思っているのであろうが、そうであれば、なおさらアルゼンチンの乱暴に対して非難と抗議を呈すべきだと思う。ところが、むしろイギリスの対抗行為に批判の眼を向けている。矛盾もはなはだしい。

 さらにつけ加えて、わたくしのいいたいことは、外交交渉に武力を振るったアルゼンチンを非難するイギリス側の対抗行為に対して、アメリカをはじめEC諸国が一致してこれを支持する態度を明らかにしていることだ。これは単にECという地政的な結びつきだけがその理由となっているのではあるまい。経済的な利害計算の結果のみでもあるまい。

 イギリスの平素の国際的信用が大きな意味を持っているのではないか。それなくしては、いかに近所づきあいが親密であろうと、危急に際しての一致の支持はありえない。

 顧みて、日本のある島が侵略された場合に、日本と親しい国々が、はたして歩調をそろえて日本を支持してくれるであろうか。日本はそれに値するだけの国際的信用を平素からかちえているであろうか。わたくしは、それを憂える。(きが けんぞう)

                   ◇

 【視点】1982(昭和57)年4月、アルゼンチン軍が突如、英国領のフォークランド諸島を占拠した。これに対し、英国のサッチャー政権は奪還に向けて大艦隊を派遣した。この気賀論文は、米国の調停が失敗し、英軍が本格的な上陸作戦を開始した時期に書かれた。英国の断固たる行動を支持し、態度を決めかねていた当時の鈴木善幸内閣にも、米国やEC諸国にならって英国を支持するよう求めた。

 気賀氏は戦後日本が北方領土や竹島を外国に不法占拠されたまま、取り返す力も意欲も喪失してしまったと憂え、不当な侵略に対して防衛する用意と気力の大切さを訴えた。中国が尖閣諸島奪取を狙って動き出した今日の危機的状況を予測していたかのような正論だ。(石)


2012年12月9日日曜日

大河「平清盛」視聴率ワーストワン確実に テコ入れも不振の“理由”は



産経新聞 12月9日(日)16時20分配信
 視聴率の低迷にあえぐNHK大河ドラマ「平清盛」が今月23日で最終回を迎える。汚いと批判のあった画面を改善したり、人気俳優の起用、解説番組の放送などのテコ入れもむなしく、初回から第47回(2日放送)までの平均視聴率(関西地区)は11・7%と大河としては異例の低さだ。残りの放送はあと3回。ワーストワンを“回避”するためには各回とも約35%の視聴率が条件。大河史上ワーストの平均視聴率13%を下回るのは確実になった。(横山由紀子)

 ■苦情590件 大河50年記念のはずが…

 今年は大河ドラマが始まってちょうど50年目の節目だけに力が入っていた。手堅い幕末や戦国時代ものではなく挑戦的な意味合いもあった。

 平安時代末期を舞台に、平清盛という歴史上の“アンチヒーロー”を主人公に据え、土埃の舞う都の雰囲気や宮中行事を綿密に描くなど、「リアルな平安時代」をコンセプトに始まった。

 ところが放送開始早々の1月、「画面が汚い」と、清盛ゆかりの兵庫県の井戸敏三知事が発言。逆に話題になって視聴率がアップすることもあるが、違った。NHK広報局によると、視聴者からも「画面が不鮮明で見づらい」などの厳しい意見が1月中に590件寄せられたという。

 ■あの手この手の試みも…

 2月以降は、色彩の明暗をくっきりさせるなど映像を改善。このほか、視聴者には馴染の薄い平安末期という時代や平家、源氏、朝廷の入り組んだ人間関係が複雑で分かりにくいとの指摘に対して、冒頭に歴史的背景や見どころを詳しく解説したり、相関図の表示、人物名のテロップを繰り返し流すなど対応。また、平安末期という時代を読み解く解説番組を別に放送するなど、テコ入れに励んできた。

 さらに、番組の磯智明チーフプロデューサー自らが、放送と同時進行でツイッターで解説を行う試みを実施。ツイッターそのものは注目を集めたが、視聴率アップにはつながらなかった。

 ■視聴者ニーズとの間にギャップ

 関西大学の黒田勇教授(メディア文化論)は「平安末期という視聴者が見慣れない時代設定も要因のひとつ。これまで数多く取り上げられてきた安土桃山、元禄、幕末から明治維新の時代は、歴史的な知識があり、何度見ても面白く感じることができる」と分析する。

 黒田教授は、「日本人は大河に壮大なファンタジーを期待するもの。しかし、薄汚れた衣装や都の土埃、かすんで不鮮明な映像の今回の作品は、王朝ものはきらびやかであってほしいという視聴者ニーズとの間にギャップがあった。映像でのリアリティーの追求は、新しい大河の地平を切り開いた意欲作として評価できるが、視聴者がその水準に追いついていなかったともいえる」と話す。

 今作の放送に合わせ、清盛ゆかりの観光地を盛り上げようと今年1月にオープンした神戸市の「歴史館」(神戸市兵庫区)を監修した園田学園女子大学の田辺眞人名誉教授(歴史学)は「清盛をめぐる個々人の愛憎や怨念に終始した心理ドラマを見ているようで、清盛の国づくりの思いや戦の成り行きなど歴史的なものが見ることができず残念だった。しかし、かつて清盛が改修した港・大輪田泊(同)があった場所には多くの観光客が訪れ、歴史館の入場者数も当初予想の20万人を上回った。地域振興という大河がもたらす効果はあった」と話している。

 ■低迷のまま最終回へ

 ついに10月21日放送の清盛と後白河法皇の確執を描いた第41回「賽(さい)の目の行方」では、関西の平均視聴率が7・5%と、記録がある平成6年以降で過去最低となってしまった。この回までの6週間、1桁台が続いていた。

 初回から第47回までの関西の平均視聴率11・7%。この数字は、過去最低だった「春の波濤(はとう)」(昭和60年度)の13・0%からも引き離されている。

 NHKとしても、次なる大河「八重の桜」に期待をかけるほかなさそうだが、主演を務める女優の綾瀬はるかさんには、大きなプレッシャーがのしかかりそうだ。綾瀬さんは同志社大学を創設した新島襄の妻・八重を演じ、来年1月6日から放送がスタートする。(視聴率はビデオリサーチ調べ、関西地区)

2012年9月19日水曜日

annoying orange

Orange: Hey! Apple! 
               Apple...Hey!
               Hey apple! Hey apple! 
               Hey apple! Hey apple! Apple...Hey!

Apple :   What! what! ...what is it?

Orange: Hey apple! Hey apple!
               Aren't you glad I didn't say apple again? "laugh"

Apple : Yeah, that joke was funny the first four hundred times you said it.

Orange: Hey apple!

Apple : what!?

Orange: You look fruity "laugh"

Apple : Yeah...that...that was hilarious

Orange: Hey!...Hey apple!

Apple : what?

Orange: Can you do 10 push-ups in 10 seconds?

Apple : What kind of question is that?!..I don't even have arms.
             How am I gonna do one push-up?

Orange: Hey!

Apple : What?

Orange: Hey apple!

Apple : What?!

Orange: Can you do this...? 

Apple : No!

Orange: Try it!

Apple : No! Stop it!
             OK, you've made your point... stop it! 
             Would you please be quiet!
             for crying out loud would you stop yammering for longer than 3 seconds?
             I can't even hear myself think...Huh...!

Orange: Hey apple!

Apple : What!?

Orange: Knife
              Euuu...Eh...I warned you...Ouch, that looks like it hurts...
              Tried to warn him...
              Hey pear!

Pear  :  Oh God!

2012年8月14日火曜日

2012年7月26日木曜日

ヒッグス粒子と自由研究


ニュース交差点:科学 「ヒッグス粒子」発見か 重さ与える役割

毎日小学生新聞 2012年07月06日
あらゆる物質ぶっしつおもさ(質量しつりょう)をあたえたとされる「ヒッグス粒子りゅうし」とみられる素粒子そりゅうし発見はっけんしたと、日本にっぽんやアメリカなどの国際的こくさいてき研究けんきゅうグループが4よっか発表はっぴょうしました。ヒッグス粒子りゅうしやく50年前ねんまえ存在そんざい予言よげんされた18の素粒子そりゅうしのうち、ただひとつかっていませんでした。これから実験じっけんかさねて本当ほんとうにヒッグス粒子りゅうしかどうかたしかめますが、確定かくていすればノーベルしょう受賞じゅしょうする価値かちがあるともいわれる大発見だいはっけんです。

 ◇年内ねんないにも結論けつろん

ヒッグス粒子りゅうしは1964ねん、イギリスの物理学者ぶつりがくしゃ、ピーター・ヒッグス博士はかせ(83)が存在そんざい予言よげんしました。
およそ137億年前おくねんまえ宇宙うちゅう誕生たんじょうするきっかけとなった大爆発だいばくはつ(ビッグバン)がきた直後ちょくご大量たいりょう素粒子そりゅうしまれましたが、いずれも質量しつりょうがなく、自由じゆうまわっていました。ですが、もっと時間じかんがたち宇宙うちゅうえてくると、質量しつりょうのある素粒子そりゅうし登場とうじょうしました。素粒子そりゅうし質量しつりょうあたえたのが、ヒッグス粒子りゅうしです。簡単かんたんうと、ねばのある「ヒッグス粒子りゅうしうみ」に素粒子そりゅうしがどっぷりかる状態じょうたいになり、だんだんうごきにくくなり、この「うごきにくさ」が質量しつりょうかんがえられています。もし、存在そんざいしなければ、宇宙うちゅうほし人間にんげんまれなかったとかんがえられることから「かみ粒子りゅうし」とばれます。

ヒッグス粒子についての記述


物理学において素粒子とは、物質を構成する最小の単位のことである。100年前までは、原子が素粒子と考えられていた。

ところが、原子は最小の粒ではなく、内部にさらに小さい粒子が発見された。それが、クォークやレプトンである。現在、素粒子は大きく2種類に分類され、物質を構成するフェルミ粒子、力を媒介するボース粒子に分かれる。物質を構成するフェルミ粒子は、クォークとレプトンに分類される。クォークやレプトンの大きさはわかっていないが、仮に有限の大きさがあるとしても陽子のスケールにおいても点とみなすことができるほど小さい存在だ。

これらの粒子の中には未発見のものもある。例えば重力子(重力を媒介する)、ヒッグス粒子(粒子に質量を与える)、アクシオン(強い力を媒介する)、タキオン(超光速で動くと仮定されている粒子)などである。ところが、これまで予想もしなかった未知の粒子が見つかった。

4月5日、米フェルミ国立加速器研究所(イリノイ州)は、同研究所の大型加速器テバトロンで、現代素粒子物理学の枠組みである「標準模型」で想定されない全く未知の粒子が見つかった可能性がある、と発表した。自然界にある4種類の力以外の力の存在を示唆しており、確認されれば、私たちの自然観を変えるノーベル賞級の発見になるという。

http://legacy.kek.jp/newskek/2003/marapr/higgs.html
http://www.suntory.co.jp/company/mizu/jiten/know/kn_01_01.html
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/research_highlights/no_54/

2012年5月18日金曜日

公用語一覧

地球ことば村 : http://www.chikyukotobamura.org/home.html
公用語一覧 : http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%84%E5%9B%BD%E3%81%AE%E5%85%AC%E7%94%A8%E8%AA%9E%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

アイスランド : アイスランド語
アイルランド : アイルランド語、英語、スコットランド語
イギリス  : 英語
スコットランド  : スコットランド語
イタリア  : イタリア語
オーストリア  : ドイツ語
ベルギー  : オランダ語、ドイツ語、フランス語
オランダ  : オランダ語
ルクセンブルク  : ドイツ語、フランス語、ルクセンブルク語
クロアチア  : クロアチア語
スイス  : イタリア語、ドイツ語、フランス語
デンマーク  : デンマーク語
モナコ  : フランス語
バチカン市国  : ラテン語
ハンガリー  : ハンガリー語
ポーランド  : ポーランド語
マケドニア共和国  : マケドニア語
ギリシャ  : ギリシャ語

カンボジア  : クメール語
インドネシア  : インドネシア語
シンガポール  : 英語
タイ  : タイ語
韓国  : 朝鮮語
東ティモール  : ポルトガル語
ベトナム  : ベトナム語
マレーシア  : マレー語

メキシコ  : スペイン語
キューバ  : スペイン語

アルゼンチン  : スペイン語
エクアドル  : スペイン語
コロンビア  : スペイン語
ブラジル  : ポルトガル語
チリ  : スペイン語

ケニア  : スワヒリ語、英語
タンザニア  : スワヒリ語、英語
カメルーン  : 英語、フランス語


2012年4月30日月曜日

平家物語、あらすじ

 「平家物語」といいながら、実際には「源頼朝・義経」対「木曾義仲」の対決と、木曾義仲の滅びを授業で講義しているのですが、教科書には簡単なあらすじしかついていないので、あらすじをこれから語ります。
 「平家物語」の中心人物、平清盛(たいらのきよもり)は、平安時代において貴族(藤原氏など)よりも身分の低い武士階級の出身でしたが、天皇や藤原氏の後継者・主導権争い(保元の乱・平治の乱)の際に、自分が有している武力・兵力を天皇や藤原氏に上手く「売りつけ」、のし上がっていきました。また、藤原氏と同様に、自分の娘(徳子)を天皇と結婚させて、生まれてきた幼児を天皇(安徳天皇)にして、自分は外祖父として権力を握ったのです。最高の官位である太政大臣に就任したり、400年もの長きにわたって首都であった平安京(現在の京都)を独断で廃止し、一時的にとは言え自分の根拠地である福原に都を遷したり、と平安時代末期の日本で第一の権力者となったのです。
 この清盛こそ、平家物語の冒頭に現れる「おごれる人」「猛き者」その人なのです。全盛を誇った清盛とその一族でしたが、その運命は「久しからず」「ついには滅び」てゆくわけですね。清盛は、ひどい熱病に苦しみながら死没し、大黒柱の清盛を失った平家一族は、急速に求心力を失っていきます。
 衰え行く平家一族に対して復讐心に燃えるのが、源頼朝・義経兄弟や、彼らの従兄弟に当たる源義仲(木曾義仲)たち、源氏です。源氏は、前述の保元の乱の際に頼朝・義経の祖父である源為義が、平治の乱の際には頼朝・義経の父である源義朝が、それぞれ平家によって倒されており、頼朝は命だけは助けられ伊豆(静岡県)へ流刑となり、義経は京都からはるか遠い奥州(東北地方)に、木曾義仲はその名の通り木曾(長野県)に、それぞれ身を隠していました。
 さて、前述のように清盛を失って意気消沈している平家に対し、これを好機ととらえて、頼朝・義経と、木曾義仲はそれぞれ兵を挙げます。万事慎重な頼朝よりも、勇猛な木曾義仲のほうが早く平家の軍勢を次々打ち破っていき、義仲は「朝日将軍」などと呼ばれるほどの勢いで平家一族が暮らす京都へ迫ります。平家は、都を捨て、安徳天皇を伴って西国へ落ち延びていくことになりました。
 義仲は、勢い込んで京都に入ります。最初は、威張っていた平家を打ち破った義仲とその軍勢は京都の人々に歓迎されました。しかし、地方で長く暮らしていたため礼儀知らずな行動を繰り返す義仲と、京で略奪や暴行を繰り返す木曾勢の人気はあっという間に下落します。そこで、安徳天皇の父方の祖父後白河法皇や、その周囲にいる貴族たちは義仲にうんざりし、義仲を倒してほしいという旨を、鎌倉で勢力を蓄えていた頼朝に依頼するのです。同じ源氏の義仲が恥ずかしい行為を繰り返しているのは、源氏全体の不名誉だということもあり、頼朝は、弟の九郎義経を大将にして、義仲を倒すべく大軍を派遣したのです。
 さて、義仲を追討する軍が鎌倉を出発する際、梶原景季が、主人である頼朝の邸を訪れます。梶原は、この戦いで自分こそが先陣したいと思い、頼朝が大切にしている日本一の名馬「生食(いけずき)」をいただきたいと頼朝に願い出ます。この時、頼朝は「万一の時に自分が乗る馬だからだめだ」と却下し、「生食」に次ぐ名馬とされる「摺墨」を梶原に与えたのです。ところが、やはり先陣をねらっていた佐々木高綱が、梶原の訪問の後で「生食」をいただきたいと頼朝に願い出たところ、「鎌倉殿(頼朝)、いかがおぼしめされけん」、佐々木高綱に「生食」を与えてしまったのです。
 収まらないのは、「生食」を与えられなかった梶原です。梶原は、佐々木が「生食」を得たことを知るやいなや、佐々木と「刺し違へ、よき侍二人死にて、鎌倉殿に損取らせ奉らん」と考えるのです。梶原は、佐々木に話しかけますが、佐々木は機転をきかせて「『生食』はいただいたのではない、盗んだのだ」と答えるのです。これには、梶原も苦笑いして腹立ちが収まり「さらば、景季も盗むべかりけるものを」と言って、矛を収めます。
 このようなエピソードがあって、「宇治川の先陣」のシーンに至ります。授業で扱ったように、佐々木が先陣し梶原がそれに続いて、義経の宇治川を渡るという作戦は成功します。義経軍に敗れた木曾義仲は、次々と兵を失い、ついには乳母子の今井四郎兼平と二人だけになってしまうのです。こうして、義仲最後の時が訪れます――。

2012年4月5日木曜日

プラグマティズム

プラグマティズム (英:pragmatism) とは、pragmatisch というドイツ語に由来する実用主義、道具主義、実際主義、行為主義とも訳されることのある考え方。元々は、経験不可能な事柄の真理を考えることはできないという点でイギリス経験論を引き継ぎ、物事の真理を実際の経験の結果により判断し、効果のあるものは真理であるとするもので、神学や哲学上の諸問題を非哲学的な手法で探求する思想。

2012年2月10日金曜日

地雷語


会話を台無しにする「地雷」は多くの場合、最初の一歩目、「しゃべりだし」に埋まっている。 

 「とりあえず」「じゃあ」「でも」……。何気なく発する最初の一言。これで相手の信頼を失ったり、耳を塞がせたりしてしまうことは実に多い。やっかいなのは、発した本人に自覚できるほどの悪意がないこと。 ふと目を合わせ、相手の顔色が変わっていることに驚く。だがもう遅い。まさしく地雷だ。 
 どんなに会話のスキルを上げても、冒頭で失敗しては何もできない。話し方トレーニングの基礎編は、この地雷を避ける、あるいは処理するところから始めよう。 

地雷語は大別して7種類 
 地雷語は大きく分けて7種類ある。「転嫁」「上から目線」「脅迫」「否定」「決めつけ」「拒絶・遮断」「反抗」だ。  これらの言葉が人を不快にして、時に怒りを買ってしまう理由は以下の通り。 

●転嫁…聞き手に「あいつは卑怯だ」という印象を与えてしまう。 

●上から目線…実際にどちらの立場が上かということに関係なく、「自分の方が上」と聞こえる。 

●脅迫…相手を不安にさせようとしていると受け止められる。 

●否定…自分の意見に反対だと思わせる。 

●決めつけ…自分の意見や価値を低く見積もっていると感じさせる。 

●拒絶・遮断…これ以上会話の意思がないと思わせる。 

●反抗…攻撃の意思を感じさせる。 

 そんなことは分かっている、という方も多いだろう。では分かっていれば、地雷を踏まないかというと、実はそうでもない。やむにやまれず、気持ちを抑えきれずに踏んでしまうこともよくある。 
 「まずい!  やってしまいそうだ!」と思ったら、正解欄の「言い換え」を思い出して冷静に処理しよう。いい仕事は職場の「地雷除去運動」から始まるのかもしれない。 



地雷語1 「とりあえず~してみました」 
「とりあえず作りました」 
 「とりあえずはいらないから。ちゃんと作って持っておいで」。ああ、ボスは目も通してくれなかった……。 

なぜダメなのか 
 不備を指摘された時の言い訳にしようという意図が伝わってしまう。 



地雷語2 「言い訳はしたくないのですが」 
「言い訳はしたくないのですが、部品の納品が……」 
 不機嫌な顔で「言い訳しているじゃないか」と返され、二の句が継げなくなった。 

なぜダメなのか 
 「これから話すのは言い訳です」と白状しているようなもの。「じゃあ、するな」と返されるのが関の山だ。 



地雷語3 「私は構わないのですが」 
「私は構わないのですが、メンバーが何と言うか……」 
 すると上司は「君がリーダーなんだから、構わないなら進めればいいじゃないか」と返されてしまった。 

なぜダメなのか 
 こういうことを言う人は、「私」が一番「構う」ことが多い。卑怯な言い方だと受け止められる。 



地雷語4 「一応~」 
「一応、クレーム処理が済んだので報告いたします」 
 即座に「一応とは何だ。ちゃんと報告しなさい」と言われ、しどろもどろになってしまった。 

なぜダメなのか 
 「一応」はよけいなセリフ。謙遜のつもりだったとしても、言わない方がいい。逃げの姿勢も見える。





地雷語5 「ダメならダメでいいんですけど」 
「ダメならダメでいいんですけど、理由は何ですか」 
 即座に「ダメでいいなら説明しなくてもいいだろう」と切り返されてしまった。 

なぜダメなのか 
 Eさんのセリフは完全な開き直りであり、逃げだ。それで話を聞いてもらおうという方が間違っている。 



地雷語6 「ある意味~」 
 「ある意味ではご指摘の通りだと思います」 
 と答えたところ、不機嫌な顔で「じゃあ、他にどんな意味があると思うんだ。言ってみなさい」と返された。 

なぜダメなのか 
 この言葉から始めると、どういう意見でも許される空気を作る半面、「逃げ」や「否定」の印象を相手に与える。 



Q1 × 「とりあえず作りました」→「作成しました。お目通しいただけますでしょうか」 
 これしかないだろう。 

Q2 ×「言い訳はしたくないのですが、部品の納品が……」→「申し訳ありません。実は業者からの部品の納品が予定を大幅に遅れまして……」 
 まず率直に謝る。そのうえで主張すべきところは主張する。 

Q3 ×「私は構わないのですが、メンバーが何と言うか」→「その考え方には私は同意できません。なぜなら……」 
 責任回避しようとせず、自分を主語に立てて正面突破を図ろう。 

Q4 ×「一応、クレーム処理が済んだので報告いたします」→「クレーム処理の報告をさせていただけますでしょうか」 
 余計なことは言わない。 

Q5 ×「ダメならダメでいいんですけど、理由を聞かせてください」→「今後の参考に、ダメな理由をお教えいただけますか」 
 「指摘されたダメな部分を今後の仕事に生かしてみせます」という真摯で前向きな姿勢をアピールする。 

Q6 ×「ある意味では、ご指摘の通りだと思います」→「ある意味では」を取る。 




2012年2月5日日曜日

ためになるリンク.2012

孫子の兵法
http://maneuver.s16.xrea.com/cn/sonshi.html
http://xpp.sakura.ne.jp/sub/sonshi/

ノートのとりかた
http://www.hello-school.net/
http://study.005net.com/note.htm
http://www.kanjuku-times.com/200809/sp1.php

律令官制下の官職
http://www.sol.dti.ne.jp/~hiromi/kansei/

歴史、模擬授業
http://blog.goo.ne.jp/c-rodience/c/45a62b38722a0bb689c7473191bb763a/12

豆知識、金属の比重
http://www.city.takaoka.toyama.jp/ex/tmte/mame/kinko.html

アジアの歴史
http://www.ugoky.com/chizu/ugoky_chizu.swf

大学受験
http://j-history.idea-mix.net/link.php


律令国家建設への道のり
http://www4.kcn.ne.jp/~yukiharu/kodai1_purorogu.htm

飛鳥時代
http://www4.kcn.ne.jp/~yukiharu/kodai1_kokusaitosi.htm

奈良時代
http://www4.kcn.ne.jp/~yukiharu/kodai4%20narajidai.htm

平安時代
http://www4.kcn.ne.jp/~yukiharu/kodai4%20heiannjidainopurorogu.htm



2012年2月2日木曜日

大河ドラマ論

<1月16日>(月)

○NHK大河ドラマの『平清盛』は、脚本があまり練れてないなと感じるのだけれど、映像といい俳優陣といい、なかなかの出来栄えじゃないかと思う。まだ2回目だけど。少なくとも、戦国・学芸会みたいな『江』は終わってよかった。大河ドラマでは、女性を主人公にすると視聴率が上がるらしいのだが、作品的には目を覆わんばかりのことが多いので、あたしゃ好かんな。

○で、ここは衆目の一致するところであろうと思うのだが、今回の『平清盛』の中で異様な存在感を発揮しているのが白河法皇である。『坂の上の雲』の中では、秋山兄弟のよき父を演じていた伊東四郎が、まさしく妖怪のような「権力の権化」を演じている。「てんぷくトリオ」の時代を記憶している者の一人としては、あの鬼気迫る演技には本当に瞠目するほかはない。

○ということで、思わず調べてしまったのだが、白河天皇は20歳で即位している。当時はまだ摂関政治の最中であったところを、果敢に親政を目指した。そして、「8歳の息子に譲位して上皇として政治を行なう」という必殺技を繰り出す。世にいう「院政」の始まりである。爾来、77歳で崩御するまで、白河法皇は延々と最高権力者であり続けた。これって日本史上の権力保持・最長不倒距離じゃないだろうか。

○余談ながら最後の頃は文字通りやりたい放題状態で、たしか渡辺淳一先生が小説化しておられましたが、ええ、それはもう恐ろしい、格調高い当サイトとしては、口に出すことも憚られるようなご無体をなさいまして・・・(以下検閲)。

○この絶大なる白河時代への反動として、保元・平治の乱から武士の世の中へと時代は激動していく。「長期政権の後には政治が不安定化する」という法則を絵に書いたような展開である。長期政権下では世の中は安定するのだが、いろんな怨念もばら撒いてしまうものらしい。

○そこでふと思いついたのだが、ここ数年続いている「1年で首相は使い捨て」時代は、実は小泉時代が5年続いたことの反動なんじゃないだろうか。2009年に自民党が下野したことで、とりあえずは清算が済んだのかと思っていたが、民主党政権下においても短命政権が続いている。

○今の防衛大臣を見ていると、どう見ても問責決議案提出は時間の問題である。野田政権は3月を待たずして崩壊するんじゃないかなあ。日本の国防や沖縄県民の心理をさておいて、民主党内のご都合だけで重要ポストの人事を決めるからそんなことになるので、あんまり同情する気にもならんのだが、このまま何も出来ずに玉砕するのかと思うと、少しは惜しくもある。

○他方、日本銀行の総裁は長期政権になるのかもしれない。つまり「白川法皇」ということで。

2011年予想

<1月5日>(木)

○今年も出ました!バイロン・ウィーンのビックリ大予想2012年版です。

http://finance.fortune.cnn.com/2012/01/04/byron-wiens-surprises-of-2012/ 

○せっかくですから、ごく簡単な訳を10位まで付けておきましょう。


1.シェールガス革命で転機到来。リビアとイラクの増産、世界経済の減速効果もあって石油価格は1バレル85ドルに低下。

2.米国企業は業績好調でS&P500指数が1400超え。資源価格低下とコスト削減努力が寄与。

3.米国経済の成長率は3%超え、失業率は8%割れ。石油安と株高で個人消費が復調。

4.オバマ大統領が、ロムニー候補を破って再選。反現職機運に乗って、民主党は下院で多数を奪回するも、上院では過半数割れ。

5.欧州は債務危機への包括プランを編成し、通貨ユーロは維持される。ギリシャは債務再編へ。金融システム崩壊は回避するが、不況は続く。

6.ハッカーによる銀行荒らしが勃発して、G20が緊急会合。

7.投資家は、経済運営が賢明なスカンジナビア通貨、豪ドル、シンガポールドル、韓国ウォンを選好する。

8.米議会に危機感が芽生え、与野党は大統領選挙前に支出削減で合意。ブッシュ減税は延長へ。

9.「アラブの春」がシリアにも飛び火。アサド一家の支配が終焉。

10.経済成長続くも、株式市場が低迷してきたエマージング諸国が活況。中国、インド、ブラジルの株式指数は二桁上昇。


○昨日紹介したユーラシアグループの「Top 10 Risks」が悲観論の典型ならば、こちらは楽観論の典型といった風情がありますな。両方が出揃うと、新しい年が始まったという気がします。

日本はすごい・・・らしいw。

<2月1日>(水)

○やや旧聞に属する話なのだが、年初のNYT紙オピニオン欄にこんな記事が出ている。日本は失敗した国だ、というのは丸っきりのウソであって、実はとっても上手にやっているんじゃないか、というのである("The Myth of Japan's Failure" By EAMONN FINGLETON Published: January 6, 2012 )。

○その証拠に、といって挙げている事実は以下のようなラインナップである。

●Japan’s average life expectancy at birth grew by 4.2 years - to 83 years from 78.8 years - between 1989 and 2009. This means the Japanese now typically live 4.8 years longer than Americans. The progress, moreover, was achieved in spite of, rather than because of, diet. The Japanese people are eating more Western food than ever. The key driver has been better health care. 

●Japan has made remarkable strides in Internet infrastructure. Although as late as the mid-1990s it was ridiculed as lagging, it has now turned the tables. In a recent survey by Akamai Technologies, of the 50 cities in the world with the fastest Internet service, 38 were in Japan, compared to only 3 in the United States. 

●Measured from the end of 1989, the yen has risen 87 percent against the U.S. dollar and 94 percent against the British pound. It has even risen against that traditional icon of monetary rectitude, the Swiss franc. 

●The unemployment rate is 4.2 percent, about half of that in the United States. 

●According to skyscraperpage.com, a Web site that tracks major buildings around the world, 81 high-rise buildings taller than 500 feet have been constructed in Tokyo since the “lost decades” began. That compares with 64 in New York, 48 in Chicago, and 7 in Los Angeles. 

●Japan’s current account surplus - the widest measure of its trade - totaled $196 billion in 2010, up more than threefold since 1989. By comparison, America’s current account deficit ballooned to $471 billion from $99 billion in that time. Although in the 1990s the conventional wisdom was that as a result of China’s rise Japan would be a major loser and the United States a major winner, it has not turned out that way. Japan has increased its exports to China more than 14-fold since 1989 and Chinese-Japanese bilateral trade remains in broad balance. 

○ほかにも、「JFK空港やダレス空港に比べると、日本のインフラの方が新しい」とか、「日本ではペットがとてつもなく甘やかされている」など、いちいちごもっともな指摘があるので飽きません。一服の清涼剤と思ってご一読ください。

○で、ちょっと不思議だなと思ったのが、「東京ではバブル崩壊後に、高さ500フィート(150メートル)以上の建物が81棟も建っている」という指摘である。はて、そんなにあったかな、と思ったのだが、たまたま今日、品川駅近くに所用があった際に納得しましたな。あの一帯はまさしく新築ビルのラッシュで、雨後のタケノコのような様相を呈している。なるほど、こりゃすごい。

○ということで、日本って結構すごいんですぜ、というお話でした。

2012年1月29日日曜日

日本の輸出大国時代の終わり


【東京】世界で最大規模の輸出国家のひとつが勢いを失っている。
イメージBloomberg News
数十年にわたり、日本は製造業の力と輸出に主眼を置いた貿易政策によって、世界中の市場に自動車や家電、セミコンダクターなどの雨を降らせてきた。
だが、その時代も終わった。
日本政府は25日、1980年以来初めてとなる貿易赤字(通年ベース)を発表すると予想されている。仮に円高が続き、世界経済も弱いままであれば、日本は向こう数年間、貿易赤字を抱えることになるとエコノミストらは警告している。
この驚くべき変化は、工場を破損させ、サプライチェーンを寸断し、この国の原子力発電所の多くを待機状態にした、昨年3月の地震と津波によって一部もたらされた。しかし、輸出大国日本が年金生活者の国へとゆっくり変化していくなかで、企業の競争力低下のような、長年にわたり水面下で進行してきた傾向を、地震はただ速めただけのようだ。
生産部門を海外へ移す日本企業は増え続けている。森精機製作所の森雅彦社長は「転換期ですね」と言う。同社は今年、1948年の創業以来、海外初となる工場を米カリフォルニア州デイビスに開く。5年以内に同社が製造する機械の40%程度を海外で生産したい意向だ。
かつて日本は世界中の国を自分たちの勢いに従わせていたが、今、この島国は自身のコントロールが及ばない強い国際圧力によって大きく影響を受けている。中国やブラジルといった新興国の急激な成長が、カメラや携帯電話、また自動車などの製造に必要な石油・ガスからレアアースなど輸入品すべての価格を吊り上げてきた。森氏によると、レアアースの価格高騰が森精機で必要なモーターに使われている磁石のコストを2倍にしたという。
日本の国内製造業の沈滞は貿易統計に反映されている。2011年1月から11月までの貿易赤字は2兆3000億円となった。2010年は通年で6兆6000億円の黒字だった。アナリストらは11月までの赤字を相殺するほど大きな黒字が12月の統計に計上されるのは不可能だとしている。
「大きなトレンドとしてこのままでは貿易赤字になっていく傾向にあることを否定はしない」と、枝野幸男経産相はウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューで述べた。
日銀出身でクレディ・スイス証券のチーフ・エコノミストを務める白川浩道氏は、日本が昨年同様、今年も貿易赤字を記録すると予想している。同氏によると、円が対ドルで歴史的な高値水準を維持し、エネルギー価格が高く、外需が比較的弱い限り、黒字に戻る可能性はほとんどないという。
こうしたなか、日銀は24日、2011年度の実質国内総生産(GDP)伸び率の予想を従来の前年度比プラス0.3%からマイナス0.4%に下方修正した。日銀は、海外経済の減速や円高が引き続き景気の重しになっているとしている。
これは日本にとって不吉な展開だ。仮に貿易赤字が続けば、日本は安定した債権国から純債務国に転じる可能性がある。日本は、経済規模に対する比率で比べると、すでにイタリアよりも大きな債務負担を抱えており、将来、債務問題が一段と深刻化しかねない。円は現在、天空をつくような高水準にあるが、日本が貿易赤字を続ければ、やがて円も下落する。弱い円は日本の製造業を下支えするものの、輸入への依存度を高めつつある経済に打撃を与えることになる。
第二次大戦後の数十年間、日本は輸出主導の成長路線を維持し、この国のリーダーたちが「日本の奇跡」と呼ぶ驚くべき富の創造を達成した。1981年には日本車が米国市場を席巻し、米国政府は日本の自動車メーカーに対し、「自発的に」輸出を制限するよう圧力をかけ始めた。その直後、米国は日本が世界市場で半導体をダンピング(不当廉売)していると非難した。
日本の輸出攻勢を抑え込むための国際な取り組みの一環として、米国と欧州主要国および日本は1985年にプラザ合意を結んだ。これは、合意がなされたニューヨーク市内のプラザホテルから名づけられたものだが、主要通貨に対する円の価値を高め、世界市場で日本製品の価格競争力を抑えようとするものだった。この合意を受けて、1985年に1ドル239円だった円は、88年には1ドル128円にまで上昇した。
しかし、巨大な日本の貿易黒字を縮小させるという期待された効果を得ることはできなかった。日本の金融当局が経済への影響を軽減しようと、安い資金を市場にあふれさせたためだ。結果、資産バブルが日本経済と金融市場に大きなひずみを生じさせ、その崩壊が20年に及ぶスタグネーションの土台を作った。米国は中国の人民元に対して同様の圧力をかけているが、中国側は、プラザ合意のトラウマが、米国の圧力に応じることを躊躇させる大きな理由であると指摘している。
ここ数年、日本の製造業は中国や韓国といったライバルたちに後れをとっている。これらの国の製品は、日本製品と同様の品質だが、より低コストで作られている。デロイト・トウシュ・トーマツと米国競争力委員会によって2010年に実施された、世界の製造企業トップらを対象にした調査では、向こう数年間、日本は高齢化と国内生産のコスト高により、製造業の競争力において、引き続き新興国や米国の後塵を拝することになると予想されている。
海外での競争激化は、トヨタ自動車やソニーといった日本の巨大メーカーが海外で生産する商品の価格に下げ圧力をかける一方、円高が利益の補てんをさらに困難にしている。
日本の原子力発電を事実上ストップさせることになった福島第1原子力発電所の事故も、エネルギーコストを押し上げている。
福島原発を運営する東京電力は先週、大口契約の法人を対象に平均17%、電気料金を引き上げると発表した。世論が停止中の原発の再稼働に反対するなか、高コストの石油への依存度が高まっていることを理由に挙げている。電気料金の値上げは1980年以来のことだ。
ほかの電力会社も原発再稼働は難しいとみている。日本政府は、1年前には日本の電力供給の約30%をまかなっていた原子力発電所が、電力需要の多い夏にすべて停止すると警告し、強制的な供給管理か計画停電の実施を示唆している。製造業者はこれに備えて、準備をしている最中だ。たとえば森精機は西日本の工場で節電対策を準備中だ。
災害は、長年の間に起ってきた日本経済の変化を速めただけにすぎないと指摘する向きもある。「これは成熟化の過程」だと日本貿易振興機構の石毛博行理事長は述べた。石毛理事長は1951年に輸出を振興するために同機構は設立されたが、やがて日本への投資を奨励し、また海外への移管を希望する中小企業のカウンセリング業務を担うように変化していったという。
日本は依然として、自動車から内視鏡まで世界市場の大きなシェアを握る安定した企業を持つ豊かな国だ。日本の輸出を縮小させている要因のいくつかは一時的なものである。たとえば欧米経済の低迷による需要減や、ドルやユーロに対する歴史的な円高などだ。円が弱くなれば、日本の製造業にとって有利に働くだろう。
また、財務省によると、外貨準備と米国債のような対外投資を合わせると、日本は251兆円の対外純資産を持つ。これは世界最大規模だ。
「トレンドとして貿易収支が赤字になるのは確実。でも、経常収支が黒字を保っていれば問題ない。経済が成熟してくるにつれてそうなるのは(貿易赤字になるのは)当然」と、元財務省官僚の榊原英資氏は述べた。経常収支はその国の貯蓄と投資の差を表し、財・サービスの取引や投資収益などの収支を示す。経常収支が赤字であれば、国内の投資が外資によって賄われているということだ。
人口が高齢化し、長期にわたる景気の低迷が、好景気のときに倹約家の日本人が貯めてきた多額の現金を減らしつつあるなかで、日本の貿易収支に構造的な弱体化が起こってきた。これは将来、日本が遅かれ早かれ、約1000兆円の債務返済に問題を抱えることになるとの不安をかきたてる。
森精機では、いくつかの不可抗力が輸出を押し下げ、輸入を増やしているという。トヨタ本社近くに工場を構える同社は、自動車から航空機まであらゆる製品の製造に必要な旋盤やフライス盤などを作っている。同社は日本製の部品を使い、依然として製品の98%を日本で生産している。
昨年の地震と津波で東北地方の工場が被災したため、いくつかの部品が手に入りにくくなり、国内の供給に頼っていたビジネスが裏目に出てしまった。
さらに悪いことには、森精機は約15億ドルある売り上げの65%を海外で得ているが、円高で大きな打撃を受けた。
森社長は、1ドル80円を超える円高なら(現在のレートは約77円)、米国向け製品は米国で製造したほうが安上がりだという。昨年、森社長はカリフォルニア州に工場を建てることを決めた。最終的には、製品の約20%を米国で、ほかの20%を欧州で製造したいという。
東京大田区は個人経営の工場で有名だが、ダイヤ精機の諏訪貴子社長も海外に工場を建てることを検討しているという。従業員約30人の同社は、自動車メーカーが使用する精密計器を製作している。諏訪社長によると、日本の大手自動車メーカーは今、工場を海外へ移管しており、新しい工場に備えるための精密計器の注文が増えているという。
だが、この注文が一巡すれば、需要がなくなるのではないかと諏訪社長は心配している。同社長は現在、大田区の中小企業がタイに設けた工業団地へ、同社の製造過程の一部を移管するメリットを検討している。タイであれば、費用対効果の高くない低利益の自動車部品やツールを大量生産できるという。
加えて、今後も円高が進み、国内生産環境が一段と悪化すれば、このような工場は海外での前哨基地としての役割を果たすことができると、諏訪社長はいう。
「もしかしたら円高にすごく振れて、それがずっと長引くかもしれない。デフレと円高にずっと苦しむ可能性がある。そういう場合には日本だけでやっていくのは不可能」だと、諏訪社長は述べた。