2012年7月26日木曜日

ヒッグス粒子と自由研究


ニュース交差点:科学 「ヒッグス粒子」発見か 重さ与える役割

毎日小学生新聞 2012年07月06日
あらゆる物質ぶっしつおもさ(質量しつりょう)をあたえたとされる「ヒッグス粒子りゅうし」とみられる素粒子そりゅうし発見はっけんしたと、日本にっぽんやアメリカなどの国際的こくさいてき研究けんきゅうグループが4よっか発表はっぴょうしました。ヒッグス粒子りゅうしやく50年前ねんまえ存在そんざい予言よげんされた18の素粒子そりゅうしのうち、ただひとつかっていませんでした。これから実験じっけんかさねて本当ほんとうにヒッグス粒子りゅうしかどうかたしかめますが、確定かくていすればノーベルしょう受賞じゅしょうする価値かちがあるともいわれる大発見だいはっけんです。

 ◇年内ねんないにも結論けつろん

ヒッグス粒子りゅうしは1964ねん、イギリスの物理学者ぶつりがくしゃ、ピーター・ヒッグス博士はかせ(83)が存在そんざい予言よげんしました。
およそ137億年前おくねんまえ宇宙うちゅう誕生たんじょうするきっかけとなった大爆発だいばくはつ(ビッグバン)がきた直後ちょくご大量たいりょう素粒子そりゅうしまれましたが、いずれも質量しつりょうがなく、自由じゆうまわっていました。ですが、もっと時間じかんがたち宇宙うちゅうえてくると、質量しつりょうのある素粒子そりゅうし登場とうじょうしました。素粒子そりゅうし質量しつりょうあたえたのが、ヒッグス粒子りゅうしです。簡単かんたんうと、ねばのある「ヒッグス粒子りゅうしうみ」に素粒子そりゅうしがどっぷりかる状態じょうたいになり、だんだんうごきにくくなり、この「うごきにくさ」が質量しつりょうかんがえられています。もし、存在そんざいしなければ、宇宙うちゅうほし人間にんげんまれなかったとかんがえられることから「かみ粒子りゅうし」とばれます。

ヒッグス粒子についての記述


物理学において素粒子とは、物質を構成する最小の単位のことである。100年前までは、原子が素粒子と考えられていた。

ところが、原子は最小の粒ではなく、内部にさらに小さい粒子が発見された。それが、クォークやレプトンである。現在、素粒子は大きく2種類に分類され、物質を構成するフェルミ粒子、力を媒介するボース粒子に分かれる。物質を構成するフェルミ粒子は、クォークとレプトンに分類される。クォークやレプトンの大きさはわかっていないが、仮に有限の大きさがあるとしても陽子のスケールにおいても点とみなすことができるほど小さい存在だ。

これらの粒子の中には未発見のものもある。例えば重力子(重力を媒介する)、ヒッグス粒子(粒子に質量を与える)、アクシオン(強い力を媒介する)、タキオン(超光速で動くと仮定されている粒子)などである。ところが、これまで予想もしなかった未知の粒子が見つかった。

4月5日、米フェルミ国立加速器研究所(イリノイ州)は、同研究所の大型加速器テバトロンで、現代素粒子物理学の枠組みである「標準模型」で想定されない全く未知の粒子が見つかった可能性がある、と発表した。自然界にある4種類の力以外の力の存在を示唆しており、確認されれば、私たちの自然観を変えるノーベル賞級の発見になるという。

http://legacy.kek.jp/newskek/2003/marapr/higgs.html
http://www.suntory.co.jp/company/mizu/jiten/know/kn_01_01.html
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/research_highlights/no_54/