2013年11月13日水曜日

言語 作文下書きその2



 私と私の家族は常に日本語と共にあります。褒められるとき、怒られるとき、激しく言い合うとき、日常のあいさつも、疲れた時やお風呂に入るときの「よっこらはぁーー」という溜息も、理由などありません、日本語という言語を使っています。

 しかし世界にはたくさんの種類の言語が存在し、影響されあいながら文化を残し、現代に引き継がれてきました。たとえばバチカン市国の公用語であるラテン語は、現在それを日常使う民族は有りませんが、フランス語、イタリア語、スペイン語の原形と言われています。キリスト教の色濃い地中海周辺において、カトリック教会により聖書はラテン語(元はヘブライ語)に訳され、西ローマ帝国の公用語でした。分裂した東ローマ帝国はラテン語からギリシャ語に公用語を変更しビザンティン文化に発展、その後のヨーロッパにおけるルネサンスに影響をもたらしました。言語は意思を、伝え受け取る手段、生活、文化そのものであり、それらすべてを後世に継承する文明そのものであると私は考えています。

 十八世紀末、フランスのナポレオンによるエジプト遠征の時、その石碑は発掘されました。世紀の大発見「ロゼッタストーン」です。この岩盤には三つの碑文が、古代エジプト語の神聖文字(ヒエログリフ)、民衆文字(デモティック)、ギリシア文字で同一の文章が三度繰り返し記述されていました。違う言語をしゃべる人でも分かるようにしたかったと考えられているそうです。プトレマイオス、クレオパトラ、王の名などが書いてあり、古代エジプトの歴史が一気に明らかになっていきます。クフ王、ツタンカーメンの財宝発掘へとつながる大きな一歩となったのでした。

 現在の自由民主主義と、その礎ともいうべきフランス革命、ナポレオン、溯って紀元前三千年のエジプト文明が、言語によって一気につながった出来事というには私の勝手壮大な「こじつけ」でしょうか。

 「ピラミッド5000年の嘘」という映画を見たことがあります。科学的な切り口でヒエログリフ、ピラミッド、エジプト文明までをも否定していきます。少し前の映画ですがおすすめです。



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