2010年7月30日金曜日

文明の衝突 : サミュエル・ハンチントン・1998年


冷戦による東西の衝突が終わった現代は、西欧文明、中華文明、日本文明、イスラム文明、ヒンドゥー文明、東方正教会文明、ラテンアメリカ文明、アフリカ文明の8つの文明が衝突する時代である。


普段何気なく戦前、戦後と言っているが、戦前の「大日本帝国」と戦後の「日本」は国家としては別の国家であることを、われわれはあまり意識していない。もっとも国家が違っても、領土、民族、文化などで核になる部分は重なっているし、昭和の元号も変わらなかったので、意識しないのも当然かもしれない。
ところでこんなふうに、筆者の頭脳には不向きなことをとりとめもなく考えているのは、ハンチントンの近著『文明の衝突と21世紀の日本』を読んだからである。
本書は新書版で手軽だが、内容的には大変なことが書いてある。構成は大きく3つに分かれていて、最初のパートのテーマは、冷戦時代とガラリと変わってしまった世界構造のなかで日本はどういう選択をするか、である。日本は過去、常に一番強いと思われる国に追随する戦略をとってきた。そして近い将来、中国が経済的にも軍事的にも強大になってきた時に、日本は、アメリカか中国か、追随すべき国の選択を迫られるという。

2番目のパートでは、唯一の超大国となったアメリカのとるべき戦略をテーマとしている。ハンチントンは、アメリカがパワーを保ち続けるためには、唯一の超大国であることをあからさまに押し出すべきではないとする。それをやると反アメリカ包囲網が形成されるという。

そして第3のパートでは、文明の衝突理論を簡明に説明している。1993年に発表されて世界的なベストセラーとなった『文明の衝突』を読んだ人も、もう一度本書のこの部分を読むと、今世界各地で起きている複雑な紛争の意味が理解しやすくなるだろう。

米ソ冷戦時代が終わって、世界各地で噴き出した紛争は、かつての国家間の紛争とは様相を異にした。いわゆる内戦とも違って、民族と宗教と文化が複雑に絡み合った国家横断的な戦争が始まっていた。『文明の衝突』はそういう時代の到来を鮮やかに予測していた。本書では、今起きている紛争を例に挙げて文明の衝突理論を解説しているのでよりわかりやすい。

国家とは別の枠組みで戦争が始まった。それは国家を超えて影響力のある文明間の対立だという。これからは、国家よりも文明の差異が世界の政治・経済構造では重要になるのだそうだ。ハンチントンは、日本を中華文明から独立した1つの文明としているが、それなら、あえて国家概念を明確にするより、曖昧は曖昧でそれを日本文明の特質とし、他文明との差異に敏感になった方がいいかもしれない。
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文明を規定するのは難しい。
文化であり、国であり、言語であり、宗教であり。

どんな時代にも、その時代に即したバランスの取り方があるだろう。
今の時代が、Uni-Multipolarシステムという、これまでにない国際情勢だとしても、だが、これだけは忘れてはいけない。
我々は、日本人であり、日本に生まれ、日本の文化・歴史を受け継ぐ者だと。
他国に惑わされる必要はない。

政経分離の人権無視国家・中国、古来より属国としてしか成り立つことができず、1980年代にもIMFの力を借りなければ財政を立て直すことができなかった陳腐な阿呆国家・韓国、言葉にもならないほどの下級国家・朝鮮。

これら、鼻くそのような国家の話を聞く必要はないのだ。
靖国神社には堂々と行くべきだし、竹島は日本の領土だ。
拉致のような、卑劣極まりない奇行をする腐乱国家には、容赦なく経済制裁・武力行使による制裁を徹底的に与えて、地面をなめさせてやればいい。
何なら、アジアを舞台に第三次世界大戦をやってもいいのだ。

アメリカに対しても、そうだ。
太平洋戦争のリベンジをしてもいい。


何にせよ、我々は日本人。
どんな文明の衝突が起きようとも、それだけは忘れてはならない。

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